ひとり反省会が止まらない人に試してほしい5つのこと
誰かに責められたわけじゃないのに、寝る前にふと思い出してしまう一言。あの時ああ言えばよかった、なんであんなこと言ったんだろう……そんなふうに、自分をぐるぐる責めてしまう“ひとり反省会”。
これは職場だけでなく、子育てや学校、人間関係など、いろいろな時に起こります。何よりつらいのは、それが「無意識」に繰り返されて、エネルギーをじわじわ奪っていくことです。
ぐるぐる思考が止まらない時、自分を責めてしまいますし、どんどんネガティブになっていく…つらいですよね。
ひとり反省会は、悪いことじゃない
まず伝えたいのは、「自分を責めるクセ」は決して“悪い性格”ではないということ。それはあなたがまじめで、責任感が強く、人の気持ちを考えられる優しい人だからこそです。
ただ、ぐるぐる思考が止まらなくなって沼にはまってしまうと、自分の価値を見失ったり、自信を失ってしまったりします。だからこそ、少しずつ「責めすぎない思考」に切り替える練習が必要です。
ぐるぐると考えが止まらないのはつらいことですが、内省が深まったり、物事を別の見方ができるような新しい視点を得ることができたりします。つまり、新しい気づきへの第一歩とも言えるのです。つらい出来事を経験した後に、成長を感じるためには、このぐるぐる思考(専門用語でいう「反芻」)が必要ともされています。
まずは、反省会をしていることは落ち込まず、次で紹介するワークを試してみてもらえたらと思います。
あなたに試してほしい5つのワーク
ここから先は、「ひとり反省会をやめるための5つのワーク」をご紹介します。
① 1分で“今ここ”に戻る「呼吸ラベリング」
反省会が始まる時、多くは「頭の中が過去に飛んでいる状態」です。 そんな時はまず、自分の呼吸に意識を戻してみましょう。
やり方:
- 目を閉じて3回、深呼吸。
- 吸うとき「吸ってる」、吐くとき「吐いてる」と心の中で言う。
- これを1分続けるだけでOK。
「今」に意識を戻すだけで、思考の暴走がスッと落ち着きます。
② “親友だったらどう声をかける?” ワーク
自分を責めているときの言葉は、びっくりするほどキツいものだったりします。
そんな時は、「自分が親友だったら、どんな言葉をかけるだろう?」と想像してみてください。
例:
- 自分:「また失敗した。私ってダメだな」
- 親友だったら:「チャレンジしたこと自体すごいよ。しかも反省できてるじゃん」
視点をずらすだけで、自分にやさしくなる感覚を取り戻せます。
③ “言葉のフィルター”を外すリフレーミング
反省グセが強い人は、「〜すべき」「〜でなければならない」という思い込みの言葉を無意識に使ってしまいがち。
リフレーミングとは、その言葉を言い換えてみる技法です。
例:
- 「ミスをしたら信頼を失う」→「ミスから学ぶことで、信頼はむしろ強くなる」
- 「弱音を吐いちゃダメ」→「弱音を見せられる人は、信頼されている人」
言葉を変えるだけで、思考と感情が変わります。
④ “責めたい自分”との対話ジャーナリング
自分を責めている時、「責めている側の声」と「責められている自分」がいます。
この2人を紙に書き出して、対話させてみるワークです。
やり方:
- A:「なんでそんなことしたの?またミスしたじゃん」
- B:「本当に反省してる。でもあの時は焦ってて、冷静に判断できなかった」
責めている声に言葉を与えることで、自分の内面を客観的に整理できます。
⑤ 責任と罪悪感を切り分ける「思考の線引き」
「全部自分のせい」と思ってしまう人は、責任と罪悪感がごっちゃになっていることが多いです。
- 責任:今後どうすればいいかを考える建設的な視点
- 罪悪感:過去に執着して動けなくなる感情のループ
「これは責任? それとも罪悪感?」と問いかけてみましょう。 そうすると、未来に向けて行動できるエネルギーが戻ってきます。
おわりに
ひとり反省会は、がんばり屋さんの証でもあります。 でも、その優しさを自分自身にも向けてあげることで、もっと楽に、もっとあなたらしく生きられるのではないでしょうか。
ひとり反省会が、「自分と仲直りする」時間になりますように。