精神科医療に関わる方に最初に読んでほしい本
こんにちは。
元精神科看護師が精神科医療に携わる方におすすめしたい本について書いていきたいと思います。
完全自殺マニュアル 鶴見済
こちらの本は、私が社会人1年目、精神科看護師1年目の時に大先輩から教えてもらった本です。
「精神科で働く上で、読んだ方がいい本はありますか?」とピカピカの1年目の私は先輩に聞きました。
すると、「完全自殺マニュアルよ!!」と即言われてびっくりした記憶があります。
この本の存在は知っていたのですが、自殺したい人が読む本だと思っていました。そのため驚きましたが、尊敬する大先輩が言うなら…と読んでみました。
読んでみて、先輩が勧めてくれた理由が分かりました。私も、精神科で初めて働く人に読むべき本を聞かれたら、こちらを勧めるようになりました。
この本を読んで看護師として良かったことは、患者さんの希死念慮についてのアセスメントが読む前よりできるようになりました。
ある患者さんで、とても珍しい行動を経て入院してきた人がいました。その方法を知らない人からしたら、突発的で謎な行動に思えたと思います。看護師1年目の私も、そんなことで死ねるわけないのに、どうしてこんなことをしたんだろうと不思議に思っていました。
しかし、この本を読んだら、その行動の謎が解けました。
患者さんは知っていたのです。その奇妙な行動が死に至ることを…。
それを知った時に、衝動的にとった行動でなく、本気で死のうとして計画したことだと理解しました。
衝撃的な内容でもあるので、元気な時に読んでほしいなと思います。
30年ほど前に書かれた本なのですが、今も読まれているようです。
こちらにも、おすすめの本をまとめています。