子どもの発達の心理学用語について(相互注視、社会的微笑、社会的参照など)

月齢発達用語
生後すぐ生理的に顔が微笑んでいるように見える生理的微笑
1ヵ月アイコンタクト(相互注視)の増加相互注視
2ヵ月社会性の芽生え微笑革命
2ヵ月革命
3ヵ月対象者に対して微笑む社会的微笑
3ヵ月微笑
8ヵ月母子分離不安が生じる8ヵ月不安
人見知りをするようになる母子分離不安
9ヵ月三項関係の成立三項関係
社会的参照
共同注視
視線追従

用語について

相互注視

 相互注視とは、2者の間で互いの目を見つめ合うことである。

 生後4週間ごろから 養育者と乳児のアイコンタクトは増加し、生後2ヵ月頃からそのアイコンタクトは 表情の動きなどを含んだものに変化していく。そうした社会性の芽生えの時期を 「2ヵ月革命」、または「微笑革命」と呼ぶ。

社会的微笑/3ヵ月微笑

 社会的微笑とは、生後3ヵ月頃の乳児が他者との関係を持ちほほ笑むようになる現象のことである。生後2ヵ月を過ぎると社会性の芽生えがあり、「微笑革命」と呼ばれる。

 出生直後の新生児は、周囲の状況に関わらず、生理的に表情が笑っているように見えるため、「生理的微笑」と呼ばれる。自発的に笑っているわけではなく、筋肉の動きで笑っているように見えている。社会的微笑は、生理的微笑と区別される。

8ヵ月不安/母子分離不安

 8ヵ月不安とは、母子分離不安と同意である。生後8ヵ月頃から養育者が離れると不安になり泣いたり、養育者以外の人に対し、人見知りをするようになる。精神分析学者のスピッツが発見した。生後8ヵ月頃からこの現象は生じ、2歳になるまでにはみられなくなる。

三項関係

 三項関係とは、自分と他者、他者以外の人や物との3者間でのコミュニケーションが可能であることを意味する。

代表的な乳児の行動例として、共同注視や視線追従、社会的参照が挙げられる。
生後9ヵ月頃から可能となり、共感性の芽生えの時期である。

社会的参照

 社会的参照とは、問題を解決する場面や行動を選択する場面において、自分だけでは意志決定や行動選択がしにくい時、周りの人の表情や態度、反応をみて行動を決定するような現象のことである。生後9ヶ月頃から見られるようになる。

 これは、三項関係の代表例であり、自分と他者、また他者以外のものを含めた三者間のコミュニケーションが可能であることを意味する。

共同注意

 共同注視とは、他者の視線を追い、他者が見ている対象を共に見ることである。生後10か月頃に成立するとされている。

 共同注意は、対象に視線を向けている他者の表情を読み取ることが必要出るため、心の理解の始まりであり、共感性の芽生えであるとされている。

 共同注視は三項関係の代表例であり、自分と他者、他者以外の物の三者間のコミュニケーションが可能であることを意味する。

視線追従

 視線追従とは、大人が見たある対象物を乳児も見る行動のことである。三項関係の代表例であり、自分と他者、他者以外の物の三者間のコミュニケーションが可能であることを意味する。
共感性の芽生えとも言える。

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