公認心理師試験 向精神薬は何から勉強する?出題頻度の高いものについて
今日は公認心理師試験で出題された向精神薬についてまとめたいと思います。
医療職としては、他で得点できない分、向精神薬は点数を取りたいところでした。
先日、第4回試験を受験される方と、何を勉強したら得点につながるか?と話をしましたが、漠然としてありきたりなことしか言えませんでした。
そこで、効率的に勉強するとしたら何をするか過去に出題された問題を筆者の視点で分析しながら考えてみました。誰かのお役に立てれば幸いです。独自の視点ですのでご了承ください。
過去に出題された分野と回数について
分かったこと
- 抗精神病薬の副作用は毎年何かしら出題されている。
- その中でも錐体外路症状が多い。錐体外路症状は内容までしっかり覚えた方が良い。
- 抗うつ薬は主にSSRIが出題されている。
- ベンゾジアゼピン系も頻出。
- 気分安定薬、精神刺激薬(ADHD治療薬)はあまり出題されていない。
- 毎年5点前後の得点になる?
時間をかけずに勉強するとしたら
- まず向精神薬の種類・適応疾患を覚える。
- 抗精神病薬の副作用を覚える。錐体外路症状は確実に。
- 抗うつ薬の副作用を覚える。SSRIを優先に。
- ベンゾジアゼピン系(睡眠薬・抗不安薬)の副作用を覚える。
- その他の薬の副作用を覚える。
- 薬理は現任者講習テキストの内容をおさえる。
の順に勉強したら良いかもしれません。
自分だったら、時間的に全部は難しかったら1〜3を勉強し4以降は捨てます。そのような優先順位にすると思います。
1、向精神薬の種類と適応疾患
まず種類ですが、現任者講習テキストに沿ってまとめてみました。
向精神薬は、中枢神経系に作用する薬の総称で、麻薬及び向精神薬取締法に規定されています。
その中に、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、気分安定薬、精神刺激薬が分類されています。
さらにその中にも分類されています。
抗精神病薬は、「定型」抗精神病薬と「非定型」抗精神病薬に。私はそれぞれ「古くからあり、効くけど副作用も多い薬」と「新しく、選択的に効果を発揮し副作用が少ない薬」とイメージで覚えています。
抗うつ薬も、種類があります。
三環系・四環系は「古くからあり効果は大きいけど副作用も大きい薬」、SSRIなどは「新しい薬。選択的に効くから副作用が少ない薬」と覚えました。
適応疾患も大事です。
薬の名前からイメージしやすいものは覚えやすいですが、試験は覚えにくいものから出そうです。過去には、SSRIの適応疾患が出題されていました。答えは強迫性障害です。
出題されそうなもの
- 非定型抗精神病薬の適応疾患「双極性障害」「うつ病」
- 精神刺激薬の適応疾患「ナルコレプシー」
- SSRIの適応疾患「強迫性障害」
知らないと解けないものなので、試験問題も作りやすいかなと思います。
2、抗精神病薬の副作用
錐体外路症状
- アカシジア:手や足に不快感が生じ、歩き回りじっとしていられない。(静座不能)
- パーキンソン病様症状:筋肉が滑らかに動かない。振戦、小刻み歩行、すり足歩行。
- ジストニア:筋緊張が異常になり、強直、捻転が生じる。首が曲がる(斜頸)、舌が出る(口舌ジストニア)、歩く時に身体が後ろに曲がる(軸性ジストニア)
- 遅発性ジスキネジア:口をもぐもぐする。
詳しくはこちらにまとめました。
3、抗うつ薬の副作用
太字の、心毒性、賦活症候群、セロトニン症候群は要注意かなと思います。
賦活症候群は過去に出題されています。
4、ベンゾ系の副作用
- 持ち越し(hangover)効果
- 筋弛緩作用・転倒
- リバウンド性不眠
- 奇異反応・健忘:不安・焦燥が強くなる
- アルコールとの相互作用
- 呼吸抑制
- 離脱症状
5、その他の副作用
6、薬理
現任者講習テキストを見ておくと良いかと思います。
時間ができたら追記します。