新型コロナウイルスに振り回されないために。コロナには3つの顔があるらしい。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続き、不安が強くなっている方もいらっしゃると思います。
通勤中、勤務中とコロナウイルスのことを考えない日はありません。非日常の連続で、イライラしやすくなったり、不安が強くなったり、やる気が起きない…などいつもと違う自分に気づく方も増えているのではないでしょうか。
未知の感染症との闘いが長期化する今、不安になるのも無理はない状況です。
新型コロナウイルスに振り回されないために、良い資料があったので共有させて頂きます。
新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう
日本赤十字社は、「新型コロナウイルスは3つの顔を持っており、それが負のスパイラルとしてつながることで、さらなる感染の拡大につながっている」と述べています。
こちらから読めます。
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html
新型コロナウイルスの3つの顔
- 病気そのもの
- 不安と恐れ
- 嫌悪・偏見・差別
新型コロナウイルスに振り回されないために、以下の対策が大切です。
1、病気そのものへの対処:感染予防対策
まず大事なことは、感染予防を徹底することです。
個人で出来ることのひとつに、手洗い・手指消毒があります。手指消毒は、だれでも・どこでも・いつでもできる感染予防対策です。ウイルスを持ち込まない、拡げないために正しい方法・正しいタイミングで出来ていますか?今一度、手指消毒の方法とタイミングを確認し、徹底しましょう。
手の甲、指先、親指、手首は洗えていないことが多いです。要注意!
また、働いている方は、職場内でぜひ意識して頂きたい感染予防対策があります。2020年に行われた調査によると、感染症対策が長期化するにつれて、全国の企業で以下の感染予防対策の実施率が低下していたことが明らかになりました。
● 仕事関係での飲食・接待などに関する制限
● 時差出勤の励行
● テレワークや在宅勤務の励行
● 働く環境(デスクの配置や動線など)の変更
● 対面会議を減らす(オンライン会議に切り替える)
● 国内出張を控える
● 体調が悪い時の出勤自粛要請
感染が拡大している今こそ、職場内での対応を振り返りましょう。
すべて大事な対策ですが、特に、「体調が悪い時の出勤自粛要請」の実施率が低下していることは感染拡大防止の観点から懸念されています。体調が悪いときに自宅に待機させ、職場に出勤させないという措置は職場での感染拡大防止に効果的であることが過去のH1N1インフルエンザ流行時の研究でも報告されているそうです。
部署内で、体調不良時に在宅勤務に切り替えたり、帰宅できるように声を掛け合うことが大事です。
2.不安と恐れへの対処:気づく力・聴く力・自分を支える力を高め、不安・恐れをコントロールする
①気づく力を高める
● 自分の気持ちに名前を付ける「気持ちの見える化」
● どんな気持ちも大切にする
● 自分をいろいろな角度から観察する(考え方・ふるまいなど)
②聴く力を高める
● ウイルスに関する悪い情報ばかりに目が向いていませんか?
● なにかと感染症に結び付けて考えていませんか?
③自分を支える力を高める
● ウイルスに関する情報にさらされる時間を制限し、距離を置く時間を作る
● いつもの生活習慣を保つ(食事・運動・睡眠・趣味など)
● 心地よい環境を整える
● 今自分ができていることを認める
● 今の状況だからこそできることに取り組んでみる
● 安心できる相手とのつながりを継続・相談する
3、嫌悪・偏見・差別への対処:不安を煽らない
● 確かな情報をひろめる
● 差別的な言動に同調しないようにしましょう
対処しても辛い不安には…
不安の感じ方は、個人差があります。「仕事に集中できない」「不安が強く、外出できない」等日常生活に支障が出ている場合は、専門家に相談しましょう。
イライラが辛い・落ち着かない・眠れない・眠りすぎる等の気持ち・行動の症状がある方は精神科、吐き気・頭痛、全身倦怠感、胃痛等の身体症状がある方は心療内科の受診が適しています。
参考資料:
・新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~.日本赤十字社.2020年3月26日
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html
・新型コロナウイルス感染症に関わる全国労働者オンライン調査.東京大学医学研究科精神保健学/精神看護学分野.2021年1月4日.http://plaza.umin.ac.jp/heart/e-coco-j/06.shtml