公認心理師試験対策!家族療法について(ボーエン学派・コミュニケーション学派・戦略学派・ミラノ学派)

家族療法について

 家族を1つのシステムとみなし、治療対象とする心理療法。1950年代に複数の創始者が登場した。

家族内のIPの症状や問題行動はIP個人の問題ではなく、家族システムが十分に機能していないために生じていると考え、家族の問題解決能力を促進させ、家族システムが健全に機能するように介入していく。

用語について

  • 円環的因果律:家族のメンバーは円環的に影響を与え合う
  • IP:患者とみなされる人

ボーエン学派

  • ボーエン派の家族療法の目的:個別化と自立性の促進

個人の理性機能と情緒的機能の分化が十分かを重視した。個別化が不十分で、家族集団に融合していると個人は不安を抱え、さらに両親が不安を抱えていると、母子共生的な融合状態が生じやすくなるとした。

また、三角関係という概念を生み出し、二者間の緊張状態に第三者を巻き込むことによって緊張が緩和されるため、三角関係化が生じやすいと考えた。

コミュニケーション学派

  • コミュニケーション学派の目的:「どんな人でもコミュニケーションをしないと言うことは不可能である」と言うことを前提に、

母子間、父子間といった二者間のコミュニケーションの改善だけでなく、家族内におけるコミュニケーションの改善を目指す

コミュニケーションは、必ずしも伝えたい内容と一致するとは限らない。家族が訴える苦痛そのものにも対応するが、その背後にある機能不全に気付くように援助する。そうすることで、家族システムそのものの変化(第二次変化)が促される。

表面上の変化を第1次変化としている。

統合失調症の患者とその家族のコミュニケーションに関する研究から、ダブルバインド仮説を発表した。

  • ダブルバインド:矛盾したメッセージを同時に送るコミュニケーション

戦略学派

  • 目的:家族が悩んでいることに対し、効果的かつすみやかに解決すること。

ヘイリーが中心となり築いた理論。

長期目標を設定することはせず、実用的で現実的な介入を行う。

ミラノ学派(システミック派)

セルヴィ二=パラツォーリが中心となり築いた理論。

心理的な問題を抱えた家族は、その症状のおかげで家族が心理的な崩壊を免れているとも考えられる。このような家族システムの場合、症状がなくなった場合、平衡が保てなくなりそれまで表面化されていなかった家族内の不和が表面化し、別居や離婚などの事態に陥ることもある。

例えば、夫婦仲が悪い家族の子どもが病気になった場合に、夫婦間で言い合いをすることを控えるようになる。しかし、子どもの病気を治療して、治癒した時に、元々の夫婦仲が表面化し、言い合いが激化したり別居となったりすることがある。

ミラノ学派では、家族内の症状を単に有害なものとして捉えず、家族システムの平衡を維持する役割があると肯定的に役割を認め、家族内の悪循環を壊し、新たな家族システムの再編を促す。

<参考文献>

  • 心理療法ハンドブック.乾吉佑編.株式会社創元社発行.2016年8月第1版第8刷発行.
  • 公認心理師必携テキスト.福島哲夫編集.株式会社学研メディカル秀潤社発行.2018年5月.初版第4刷.

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