日本の禁煙対策は世界の186か国中、最低ランク!?

世界の受動喫煙対策

厚労省の資料によると、世界の55か国は公衆の集まる場(public  places)全てに屋内禁煙義務があるそうです。

公衆の集まる場とは、

  1. 医療施設 
  2. 大学以外の学校 
  3. 大学 
  4. 行政機関 
  5. 事務所 
  6. 飲食店 
  7. バー 
  8. 公共交通機関    の8種類です。

これら全てに屋内禁煙義務の法律があるのは、55か国。英国・カナダ・ロシア・ブラジル・スペイン・ノルウェーなどです。

受動喫煙対策についての日本の位置づけ

日本は、2020年4月に健康増進法が改正されるまで、なんと最低区分でした。

屋内禁煙義務の法律がなかったためです。

2020年4月の改正健康増進法により、区分は1ランク上がることになります。

1ランク上がると、ポーランド、韓国、シンガポール等と同じランクになります。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000338604.pdfより

日本経済新聞は、健康増進法の改正前に、以下のように述べていました。

「多くの先進国や五輪開催国は屋内を全面禁煙とし、喫煙室の設置もできない。国際基準とはほど遠く、規制の甘さに批判の声が出そうだ。」

日本経済新聞.2018年1月30日.https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26297330Q8A130C1CR0000/

受動喫煙による健康への影響

たばこの煙には、約 4000 種類の化学物質が含まれます。

そのうちの約 200 種類以上は有害物質です。また、約 40 種類以上が発がん物質です。

3 大有害成分のニコチン、タール、一酸化炭素は有名ですね。がん、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患等に深く関係しています。

http://www.eiken.pref.kanagawa.jp/005_databox/0504_jouhou/0601_eiken_news/files/100215_news136.htm より

15,000人。受動喫煙がなければ亡くならなかったとされる人数

年間15,000人の方が、受動喫煙がなければ亡くならなかったと推計されています。

また、右下の表を見ていただくと、受動喫煙による年間死亡数推計値は、女性は男性のほぼ倍です。

赤ちゃんにまで影響があります。(乳幼児突然死症候群:SIDS)

さいごに

たばこの健康被害は自分だけでなく、家族や周囲の方に与えます。

あまりに身近にあるため、その影響について改めて考える機会も多くはないかもしれません。しかし、依存性も高い物質で、自ら立ち止まらなければつい習慣で喫煙し続けてしまいます。

自分と大事な人を守るため、喫煙をされる方が受動喫煙の影響について知って欲しいと願います。

国際社会では日本の受動喫煙対策はまだ改善の余地があると思いますが、2020年の改正は大きな一歩になると信じたいです。

<参考資料>

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