看護師が、介護分野で働くということ。
こんにちは。今日は看護師が介護分野で働くことについて考えたことを書いてみたいと思います。介護分野での就業を考えている方のお役に立てたら嬉しいです。
医療施設と介護施設では、清潔概念が大きく異なっていると感じました。看護師は、感染予防としてスタンダードプリコーションは基本です。汗以外の排泄物は感染源とみなし、人に触れる際は必ず手袋等の感染防御具を用います。手指消毒のタイミングも厳しく指導されていると思います。排泄介助はもちろん手袋を着用しますし、入浴介助もエプロンを着ますね。
スタンダードプリコーションとは?
- 標準予防策とも呼ばれる。
- アメリカのCDC(米国疾病管理予防センター)が推奨している。
- 汗以外の分泌物(血液、便や尿などの排泄物、滲出液など)、傷口、粘膜を感染源とみなす。
- 感染源に対しては、マスク・ガウン・エプロン等を使用し、感染防止に努める。
- 感染症の有無に関わらず、すべての人に対して行う。
しかし、介護施設では、素手で軟膏を患部に塗っていたり、手袋やエプロンはあまり使わないようにお願いされることがあります。それは、経費削減のためだったり、利用者さんや家族に対しての配慮だと聞きます。
利用者さんや家族から、手袋を使うと「自分がばい菌みたいに思われている」と不快を訴えられることがあるらしいです。確かに、介護分野で働かれている方は、利用者さんと密にコミュニケーションをとりながら、利用者さんにとって快適に過ごせるような配慮をたくさんされていました。その姿勢に、利用者さんもご家族も本当に安心して信頼されて介護をお願いしていることが伝わってきましたし、私も見習わなくてはと思うことも多いです。そのため、看護師に対しても、手袋を使わないようお願いしたり、使う枚数を制限されることがあるのです。
感染対策として考えると、看護師としては納得ができないこともあります。感染を防ぐことも看護職としての仕事だと思うためです。利用者さんを守るために、譲れないと考えています。
もちろんこれは私の視点であって、どう感じるかは、それぞれの立場で違うと思います。 人の触れ合いや、暖かさ、家族にケアされているような安心感を提供したいが為のやり方だと言う意見もあると思います。 否定はできません。ただ、自分も、相手もにとっても安全を守るという意味では必要な視点かと思いました。
私が感じたことなので、間違っていることもあるかもしれませんが、介護分野で働くことを考えている看護師のみなさんのお役に立てればと思います。
今回は医療と介護の現場の違いを感じたお話でした。ありがとうございました。