赤ちゃんが怖いと思う気持ちの正体

愛情をもって育てているわが子。

それなのに、赤ちゃんとふたりでいると、なぜか赤ちゃんに恐怖心を抱くお母さんがいるようです。

お母さんも、理由は分かりません。ただわが子に対し、不意に恐怖心、嫌悪感、イライラが襲ってくると言います。

これは、心理学的に理由があり、この現象を「Ghosts in the Nursery【赤ちゃん部屋のおばけ現象】」と呼ぶそうです。

虐待を受けていたり、充分に愛情を注いでもらえなかったり…機能不全な家族で育ったお母さん達に起こる現象で、

赤ちゃんに、幼かった時の自分を。そして自分に、自分に優しくしてくれなかった母親を重ねてしまい、まるで赤ちゃんが自分を憎んでいるような錯覚をしてしまうようです。

画像1

この図のように、昔の自分が母親に対して憎しみを持っていた場合、私→母親に対する憎しみが、赤ちゃん→自分(赤ちゃんの母親)に重なって感じてしまう。専門用語では、「投影同一視」と言います。

赤ちゃんから感じる恐怖心は、自分の中にあった憎しみが原因となっているようです。この恐怖心から、うつ状態になり受診した方の中には、虐待がなかったと思っている方や、思い当たることがないと思っている方でも、実は母親を憎むべき理由があったことに気づく方もいるそうです。

もし、この現象が起きて辛いと感じたら、ひとりで抱え込むのは危険です。

もしかしたら癒えていない傷があるかもしれません。心の中に。

そして、もしそうだとしたら。自分が子どもの時に、母親から十分にケアを受けられていなかったとしたら、お子さんが大きくなるにつれて、抑うつがさらに悪化する傾向があることが研究で示されています。

ひとりで抱えるより、専門家の力を借りながら自分の心を見つめ直す作業をすることをおすすめします。専門家に助けを求めましょう。

相談先は、自治体の保健センターへの相談や、カウンセリング、医療機関の受診などが良いと思います。

カウンセリングや医療機関は、

「産後うつ、育児うつ、アダルトチルドレン、女性メンタルヘルス」

など、「上記の自分に当てはまりそうな内容+住んでいる地域」で検索してみると、クリニックやカウンセリングルームがヒットします。

産婦人科や小児科、精神科や心療内科が出てくるかと思います。

自分で調べる余裕がない時は、お住まいの自治体の保健センターの保健師さんに相談すると良いと思います。上手くまとまらなくても、相談にのってくれると思います。

もし今平気だとしたら、辛くなった時のために、相談先をリストアップしておくのも良いと思います。

育児は大変な仕事です。一人でも支えになってくれる人が多い方が安心だと思いますので、はじめは勇気がいるかもしれませんが、ぜひ、相談先を見つけてみてください。

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