心理系大学院受験対策!他学部から挑戦して国立大学院に合格した人が用語論述対策について書いてみた。
先日、大学院の受験が終わりました。
公認心理師試験対策を始めた時から数えると3年…昨年は家庭の事情もあり受験しませんでしたが、今年はついに受験しました!
そして合格しました!
大学受験の時は、色々な事情で学部も大学も選べる状況ではなかったので、今回は自分のやりたいこと、学びたい場所を受験できる機会があるだけでも嬉しく思いましたが、合格できて驚いています。来年の4月から、どんな生活なのか想像もつかないですが、楽しみです。
こんな機会があることに感謝感謝の受験でしたが、受験勉強では何回も泣きました。私はマークシート対策は割と好きなのですが、記述はめっぽう苦手で、受験日まで不安は尽きませんでした。
今回は、そんな記述試験に苦手意識があり、かつ他学部出身である私が、用語論述対策をどのようにしていたかを書いていきたいと思います。(お役に立つか分かりませんが、書かないと忘れてしまうため何とか記録しておきたいと思っています。お付き合いお願いいたします。)
もっと効率良く乗り越えた方もいると思います。私は受験を終えて、もっと良い方法があったかもな・・・と感じました。何せ時間がかかりました。効率よく学べるのであればそうしたかったのですが、地頭が悪いため、この方法が私のベストでした。活用できるところは使っていただいて、もっと良い方法があれば取り入れて下さいますと幸いです。
用語論述対策の手順
- 過去問の分析
- 参考書の選択
- 用語の抽出
- 用語について200字以内で書く(かなり時間がかかります)
- 暗記する(録音したものを通勤時に聞く、プリントして見て覚える)
- 暗記したものを実際に書く
上記の実際の方法
1.過去問の分析
できるかぎり公表されている過去問を集めます。そして出題された用語を書き出し、何の分野から出題されることが多かったか、どんな用語が選ばれているかを把握します。学校によって、出題傾向が異なると思います。過去問を見ても分からない場合は、予備校で情報を得るのも良いかと思います。
私の場合は、統計と発達は必ず出題されていることが分かりましたので、ここは重点的に勉強しようと考えました。
2.参考書の選択
過去問の分析で得られた情報を元に、参考書を選びます。個人的には3冊くらいあると後々便利だと感じました。本によっては、説明が簡単だったり、分かりにくい表現をしていることもあります。自分の言葉で説明できるようになったほうが良いので、数冊用意して、用語の理解を深め、多様な表現方法を身に着けることがおすすめです。また、オープンキャンパスなどで卒業生と話すチャンスがあればぜひ使用した参考書を聞いてみることをお勧めします。
以下の点から参考書を選びました。
- 過去問の出題傾向に合っていること
- 自分が理解できる書き方であること
- 論述の例が豊富なこと
- 合格者が使用していたもの
私の場合は、以下の本を使用しました。
3.用語の抽出
とにかく、過去に出題された分野の用語を書き出します。
ノートを使用することをお勧めしている方もいますが、ご自分がやりやすい方法が良いと思います。エクセルやGoogleスプレッドシートで行うと修正が楽なので私は良かったです。特に、Googleスプレッドシートはパソコンやタブレット等使用する機材?が変わっても使えるためおすすめです。
これは絶対出ないだろう(出てほしくない)と思うものでも、後で勉強を進めていくうちに大事な用語と気づく場合もあります。エクセルやスプレッドシートなら修正が簡単ですので、とりあえず書いておくことも大切だと感じました。
例えば…統計・研究法なら、「信頼性」「妥当性」「差の検定」「尺度」「標本化」「ランダム・サンプリング」などなど
4.用語について200字以内で書く(かなり時間がかかります)
この段階はかなり時間がかかります。途中で嫌になりますが、つらいのはあなただけではありません。先輩の受験体験記を読むと、どんなに頭が良い方でも苦労したと書かれていることが多かったです。単語は知っていても、とにかく書けないと聞きます。
しかし、ここを乗り越えればあとは覚えるだけです。つらいですが頑張りましょう!
おすすめの表の使い方
エクセルやスプレッドシートは、=LEN(数えたいセル) と入力すると、文字数を出してくれます。
左から、①用語、②説明、③文字数と書く様にすると、指定の文字数で書けるようになります。
まとめて覚えた方が覚えやすいものは、並べておくようにします。(例:ピアジェの発達段階について)
第1種・第2種の誤り | 第一種の誤りとは、帰無仮説が真であるにも関わらず、帰無仮説を棄却してしまう誤りのことである。一方、第二種の誤りとは、帰無仮説が偽であるにも関わらず、棄却しない誤りのことである。第一種の誤りを起こす確率は有意水準と等しく、有意水準が高すぎると第一種の誤りを起こす可能性が高くなる。 | 142 |
論述の書き方
これは私がやりやすかった方法なので、合っているか分からないのですが…
用語論述も、基本的には小論文の書き方と同じではと考えています。小論文は、主訴、補足、まとめ、と段階を作っていくと書きやすいと思いますので、そのように書いていきました。例えば、「標準化」を例に書いてみます。
- 定義:「標準化とは、母集団の中における、個人の相対的な位置付けが分かるように変換することである。」
- 補足、例:「例えば、標準得点は平均0、標準偏差1となるように設定される。」
- まとめ:「これを求めることで、平均からいくつ分離れているかを表すことができる。」
これをまとめると、「標準化とは、母集団の中における、個人の相対的な位置付けが分かるように変換することである。例えば、標準得点は平均0、標準偏差1となるように設定される。これを求めることで、平均からいくつ分離れているかを表すことができる。」と108文字になります。もっと文字数が必要な場合は、2の段落に追加すると書きやすいです。
2の段落には、メリットやデメリットが書きやすい場合もあります。また、提唱した人物や、応用して使用されていることなどがあれば加えると文字数を稼げます。
5.暗記する
4が終わればもうあとはひたすら覚えます。私が行った方法は、主に2パターンです。耳と目で覚える!単純です。
この段階は、机に向かわなくてもできるので、通勤時や家事をしている時などまとまった時間が確保できない時でも可能です。
録音したものを通勤時に聞く
スマホに4で作成した文章を録音します。私はiphoneのボイスメモを使いました。
恥ずかしいですが、自分の声を録音します。最初は抵抗がありますが、そのうち気にならなくなります。
録音ができたら、それを通勤中や散歩中にひたすら聞きます。2倍速で聞き流しても良いですし、私は通勤で結構歩くので、人が少ない道などでぶつぶつ声に出して読み上げていました。怪しい人のようですが自分で言えるようになると、書けるようになるのです。声を出せない状況では、聞いているだけでもけっこう覚えます。おすすめです。
プリントして見て覚える
4で書いたものをプリントして、時間があるときに眺めます。とにかくこまめに見ることが大事だと思います。

6.暗記したものを実際に書く
ここまで行ったらあと一歩です!
試験当日に焦らないように、何も見ずに書けるようにしておくと良いと思います。暗記したつもりでも、結構書けないこともあります。(私だけかもしれません)試験当日をイメージして、鉛筆で紙に書けるようにすることが大事です。
書いてみて、書けないものはまた書けるまで覚えます。とにかく数をこなすことが大切だと思います。
試験を終えてみて
準備したものについては、その通り書けたと思います。しかし、見たことはあっても説明できないもの・出題されないだろう(しないでほしい)と思ったものについては悔しいですが書けませんでした。
過去問を十分に分析しておくこと、分析で必要だと思った分野の用語はとにかく書いてみることが大事だと思いました。
また、試験中、見たことはあるが対策をしていない用語に時間をかけすぎてしまったため、用語論述に充てようと思っていた時間を少しオーバーしてしまい、他の問題に使える時間を削らなくてはいけなくなりました。
何かしら書きたかったのですが、潔く諦めて、書けないものは書かずに時間配分に気を付ける必要があると感じました。
とにかく、私の経験がどなたかのお役に立てばうれしいです。ありがとうございました。
